DestinyCat’s blog

Impreza&CorollaTouringFan

スタンバイ四駆

スタンバイ四駆(生活四駆)は通常は前輪だけを駆動しています。前輪がスリップすると後輪も駆動します。トルク配分は前100:後0くらいから前50:後50くらいまで変化します。実際は少し前より前60:後40くらいまでのようです。前後の回転差が出た時(前輪がスリップした時)はセンターにある流体カップリング(初期はビスカスカップリング)で回転差がなくなるようにそれぞれがひっぱられて後輪が駆動されます。流体駆動ロスは10%前後のようです。そして前輪の回転が減り後輪の回転が増えればまた前輪駆動に戻ります。マツダ3のアイアクティブAWD(4WD)は流体カップリングに電子制御多板クラッチを使っています。こちらはなるべく前輪がスリップする寸前で後輪の駆動を始めます。繰り返しますが、通常は前輪だけを駆動しスリップするかその寸前で後輪を駆動し、基本的に前輪タイヤがスリップした時だけ後輪を駆動させようという発想です。これは主に燃費を稼ぐためです。流体カップリングは前輪側シャフトと後輪側シャフトの間を粘度の高いオイルで繋ぎ、前輪側が回転差が大きくなると後輪側が同じ回転数になるように、前輪の回転を減らし後輪の回転を増やすように、後輪が駆動される(トルクが伝わる)というものです。過酷な条件では限界が低いとも言われます。
ただし、流体抵抗のみでは十分な駆動力を伝達することができません。そこでスタンバイ式のビスカスカップリング方式では、密閉容器の中に多板クラッチとシリコン樹脂を封入した物をエンジン搭載位置の反対側にあるデフの前に配置します。前後輪に回転差が生じると、空転によって発生する燃でシリコンが膨張することで多板クラッチが圧着され、エンジンからの動力が伝達されるという方法です。